こんにちは★
スポーツを楽しむアラフィフの体づくりをサポートするピラティストレーナー箕田泉です。
東京都の主に多摩地区の自宅や出張レッスン、オンラインレッスンなどの活動しています。
以前はテニスコーチで、全国大会や全日本ベテランテニスを目標に試合に出ていましたが、膝の手術・リハビリの失敗から断念😿歩くのも大変な日々から脱出させてくれた理学療法士・中村尚人氏のピラティス・ウォーキングメソッドを学び、痛みや不調を出さない体の使い方を皆さんにお伝えしています💪
私たちアラフィフ世代のカラダ。長年の動作のクセや体の歪みが痛みや不調の原因となっているのがほとんど。自然で正しい姿勢や動作をマスターすることで、快適にかる~く動けるようになっていきますよ。
腰椎圧迫骨折後の背中の痛みで家事も思うようにできない84歳
※写真などはご協力頂き掲載しております。
E・Tさま84歳
腰椎圧迫骨折後の背部の痛みから、日常生活に支障をきたして、家にこもりがちになっていた。
胸回りの柔軟性を出し、姿勢改善のための筋トレ、バランス改善によって、ヨガ教室に復帰。20分程度しか立てなかった台所に1時間立てるようになった。諦めていたお嬢様との都心での買い物も実現。
■お客様の困っていること
背中の下部の痛み(半年前にしりもちで第一腰椎圧迫骨折。車いす生活2か月)
■お客様の希望
背中の痛みを軽減・解消して、少しでも長く台所に立ったり、以前のように出かけたりしたい。
■アセスメント結果
・姿 勢
肩を引き、頭位前・右下がり。右肩下げて引いている。骨盤後傾で胸椎の後弯が強い。
しりもちをつきやすい姿勢。
・歩 行
小股だが速く、元気がいい。右側に傾き、左に骨盤を押し出している。
デスクワークでの姿勢で、右の肩を引く様子あり。
初回~2回目・背中の痛みを減らすカギは座っているときの手の向き!
■初回~2回目のレッスン内容
初めて11月に伺ったときは、よく動かれるし、脚の筋力低下などは感じられませんでした。
それもそのはず、ご自宅にステップ台を置き、「おいっちにっ!」とエクササイズをなさっていたそう。
しかしもう良くなった、と言われた腰の上が痛み、台所仕事をしても10分ほどで背中の痛みで横にならないといけない。痛み止めが手放せない。。
また、お子さんたちの送迎がないと外に出られないため、家にこもりがちに。
お医者さんには「歳なんだから仕方ないよ」と言われ、落ち込んでいたそうです。
最初の5回は、週に一度、様子を見て月に2回にしましょう、とお伝え、スタートしました。
初回レッスンではまず、カウンセリングとアセスメントが30分ほど。
お話を伺うと、活動サークルの新聞作成などの事務作業で、座っている時間が長いということ。
まず座る姿勢とそこでの動作を良くしていきましょう、と椅子に座ったエクササイズからスタート。
自然でいい姿勢といっても初めはもすぐに疲れてしまいます。しかし、だんだんとキープできる時間を長くするのを目指します。そのためには、胸回りを柔らかくする必要があり、時間をたくさんとりました。
POINT
・テーブルに手をつくときは、腕を外旋にして、肩をすくめにくく、胸の筋肉を伸ばしやすくする。
・肘をついて、みぞおちを前後左右に動かした後、胸から上を見るテーブルでの「スワンエクササイズ」や伸びる腹筋。
椅子を使ったエクササイズの例
・座っている姿勢を改善するための筋力強化。 ペットボトルを使ってものを注ぐ家事動作などをいい姿勢で 行うトレーニング。
・ご家族でもできるチューブトレーニングで上に伸びる力(抗重力筋の力)を養う。
1,2回目レッスンは、途中息切れしてお休みしないといけない状態。でも、とても楽しんで前向きに取り組まれていました。 ヨガや太極拳の経験があり、とにかく勘がいい!
このころのお声は
「テーブルに置く手の向きで姿勢が変わるなんて誰も教えてくれないじゃない?とにかくビックリだわ。
なんだか胸が引きあがると、気分がいいわね」
ただ、宿題エクササイズをなかなかやる気が出なくて申し訳ない…とさかんにおっしゃっていたのが気がかり。動画もお伝えしていますが、レッスンの翌日以外はモチベーションが起きにくく、週1回のペースがちょうどよい感じです。
3回目~背中の痛みが少しいいかも?痛み止めの回数が減ってきた
背中の痛みに変化が出てきたのが3回目から。
自主トレにチューブトレーニングも少しずつ取り組まれています。
あるとき、ふとタオル掛けを移動する動きを拝見した時に、バネのような体の芯の力を感じました。ぐっと良くなっていくタイミングです。お声はこちら。
「痛み止めを飲む回数が減らせるようになってきたの。胸が上がると、何だか前向きになるわ」
少し体が引きあがってきて、エクササイズにも慣れてきた12月から、右に傾く姿勢の改善にも本格的にチャレンジ。
POINT
・座位や立位のチューブで右手を上に挙げる動作を多くする。
年末年始を挟んで、月に2回に変更。
でも、2週に一度になってからは、なかなか一人では自主トレができない…ということで、ノートを作ることをおススメしたところ、
ご主人の介護時に使っていた自作の記入用紙を使って、すごく細かい記録!
このころは、こんなことをおっしゃっていました。
「ちょこちょこ料理はするけど、背中が痛くなるから、まだ途中で横になる。もう少し料理をして、帰りの遅い息子夫婦の助けができたら、と思う…」
8回目~さらに背中の痛みが減り、ヨガ教室に復帰し歩いて帰って来た
1月。
「腰や背中の痛みが気にならない時もあるから、以前通っていたヨガ教室に行ってみようかな?」
家から出ない日も多かったので、無理のない範囲で行ってみるのもいいかもしれない、とお伝えしました。
次のレッスン時に
「ヨガの先生に、前より伸びるようになったわね~。何かしてるの?って言われちゃったの♪
ブランクがあったけれど、意外についていけたし、気持ちよかった」
興奮気味に報告頂きました。
エクササイズもチューブ以外の伸びあがりやランジはちょこちょこ取り組んで頂けているようです。
さらに後半になると
「ヨガ教室の帰り、タクシーに乗らずに、シルバーカー押しながらだけど、自分で歩いてきたの。3000歩近く歩けたわ。次の日が心配だったけど、足もつらずに元気だった。
整形外科の先生にピラティス始めた、って言ったら、先生が嬉しそうなのよ」
ワクワクとお話くださいました。
背中の痛みがここまで減って、またこんな日が来るとは思わなかった
3月(4か月)に入ると、ぐんぐん活動が増えました。自主トレも前向きに。5000歩近く歩く日も増えました。
「杖をついて駅まで往復してきた」
「杖で娘と新宿まで買い物に行けたの。またそんなことできるようになるとは思わなかった♪」
4月(5か月)。体幹の強さを実感し、以前と同じような生活が戻ってきました。
それに伴い、落ちていた食欲が戻ってきているとの報告も。こんなわくわくしたお声が。
「聞いて!今まで顔を洗う時に片手をついていないと前に倒れていたのが、両手を離しても大丈夫になって、両手で顔を洗えるようになったのよ~」
「こないだ、たくさんの種類の天ぷらを揚げられたの♪一時間立ちっぱなし。今までは途中から息子にやってもらっていたのに。片づけまで自分でできるようになりたいわ」
11回目~活動量が増え、出てきた膝の痛・・対策の歩行練習
少し膝の痛みが出ることがあり、本格的に歩行練習。
動画をとって、ご自身の傾き、頭・骨盤のズレなどを熱心にチェック。
「こんなに傾いているとは知らなかった」
歩行に興味を持って下さり、シルバーカーの位置・視線・杖での注意など、ご自身でも工夫されました。
POINT
・右耳・右肩を下げ、骨盤を左に押し出していることに気づき、杖やシルバーカーを上に伸びる方向に使えるよう、体との位置を調整する。
「昨日は出たり入ったり忙しくて、ヨガ教室にも行って、8900歩も歩いちゃったけど、漢方飲んで寝たら足もつらずに、今朝は元気よ!」
次々とやりたいことが浮かんでくるもうじき85歳。
GWにご実家を手放すために息子さんご夫婦と行ってくるそうです。車に長時間も耐えられそうとのこと。
少し寂しそうなので、ご実家の思い出写真をたくさん撮ってアルバムを作ることをおススメしました😉
そして
「姿勢がこんなに大事だとは知らないで、夢中で仕事や介護をしてきちゃった。私みたいにならないように、もっと若い人に知ってほしいと思う…」
とのことでした。
依頼主のお嬢さまから
「ピラティスを始めてから、母が何だか元気になって、本当によかった、ありがとうございます!」
とメッセージを頂きました。
これからもサポートさせていただきます。
※写真は許可を頂き掲載しています。
■お客様のお声
医者には骨折箇所は治っているから、背中の痛みは痛み止めなどで対応するしかない。歳だから以前のようには生活するのは諦めて、と言われて、暗い気持ちでいました。
しかしまた娘と買い物に行ったり、婦人会の活動やヨガに復帰したり、台所に1時間続けて立ったりできるようになりました。まさかまたこんな日がくるとは、としみじみ嬉しく思いました。
姿勢の大切さ、まして手の向きの工夫なんて誰からも習ってないですよね。
私みたいになる前に、もっと若い人に知ってもらいたいです。これからも続けていきます。
■トレーナーの所感
日常生活に支障が出るほどの背部痛に、高齢だからと今後何ひとつ好転することがないと思われる状況に、ご本人もご家族も気持ちが沈んでいらっしゃるようでした。
姿勢改善は、できるだけ1日の長い時間気をつける辛抱強さが必要です。
この努力がどれだけ効果を生むかを信じていただくのに、少し苦労した面もありますが、モチベーション維持のために途中からご自身でも記録をつけて頂いたのが特によかったと感じます。
できることが増えていくと、次々やりたいことが出てきて、生き生きと過ごされています。人生の先輩方が前向きだと、私たち世代も力を得られますね。
転倒予防など、今後もお力になれれば、と思っています。
追記・16回目~85歳、ジャンプに挑戦!
半年を過ぎ、以前のように地元のお祭りの役員などの活動も再開。忙しくてクタクタで自主トレのエクササイズができない日が続きましたが、元気に過ごされています。
ただ、私はもう一歩姿勢を改善したいと感じ、いろいろ試したところ、ジャンプができないことにショックを受け、チャレンジすることになりました。
初めは膝や足首の連動が分からなくなり、まったく跳べませんでしたが、レッスン2回目にはつかまって10回連続跳べるようになりました。
毎回行いますが、かかとを床につけることなく連続して跳べるようになってきました。これは足の指をうまく使えるようになっている証。前につんのめっても止まる力もついてきているようです。
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